絶望書店日記

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絶望書店主人推薦本
『冤罪と人類 道徳感情はなぜ人を誤らせるのか』
『冤罪と人類 道徳感情はなぜ人を誤らせるのか』

冤罪、殺人、戦争、テロ、大恐慌。
すべての悲劇の原因は、人間の正しい心だった!
我が身を捨て、無実の少年を死刑から救おうとした刑事。
彼の遺した一冊の書から、人間の本質へ迫る迷宮に迷い込む!
執筆八年!『戦前の少年犯罪』著者が挑む、21世紀の道徳感情論!
戦時に起こった史上最悪の少年犯罪<浜松九人連続殺人事件>。
解決した名刑事が戦後に犯す<二俣事件>など冤罪の数々。
事件に挑戦する日本初のプロファイラー。
内務省と司法省の暗躍がいま初めて暴かれる!
世界のすべてと人の心、さらには昭和史の裏面をも抉るミステリ・ノンフィクション!

※宮崎哲弥氏が本書について熱く語っています。こちらでお聴きください。



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2001/11/29  1ch.tv!バリューをエクスチェンジせよ!!

 ウェブ上のサービスはどれだけ簡便にするかということばかり考えられているようですが、あたしは疑問に想っております。大資本の大規模システムの場合は iモードのように支払いを意識させないまま課金することもひとつの手ではありましょうが、個人がやるような場合はできるだけ意識的に金を払わせることがひとつの解なのではないかと、開店以来絶望書店はユーザーに対する敷居を高くしようといろいろ腐心してまいりました。
 さても、1ch.tvの客に対する<サービス拒否攻撃>は見事なものです。かなり思い切ったことをしてきたつもりの絶望書店も、とてもここまでは徹底できませんでした。

 1ch.tvの<サービス拒否>にはなかなか興味深い側面があります。「人にやさしい」なんて謳い文句や年金氏の性格で惑わされている方が多いようですが、その発言を注意深く見てみると、企業と客という立場ではなく、まったく対等の関係を構築しようとしているのが判ります。
 最初、客として1ch.tvに文句を云っていた方々も、すぐに人と人として非難するようになりましたから、そのへんの関係構築には成功しているわけです。ピアー・ツウ・ピアー本来の対等なつながりです。最初にあたしが驚愕した年金氏の発言もこの文脈で理解できます。「人にやさしい」なんてのはつまりこういうことを云いたいのではないかと想っております。
 このあたりも絶望書店の目指してきたものですが、じつに見事なもんです。メディアの本質を突いているのではないかと想います。

 バリューてのは<価値>のほかに<評価>だとか<尊重>だとか<意義>なんて意味もあるそうで、<バリューエクスチェンジ>というのはなかなか意味深な名前ではあります。
 昨今は地域通貨なんてのが流行だそうで。あたしは小難しいことはよく判らんのですが、通貨を経済の道具や富としてあつかうのではなく、人と人とを結びつけるメディアとして流通させようというのがひとつの側面であるらしいと理解しております。
 利息がつかないのも経済的道徳的イデオロギー的説明がいろいろあるようですが、あたしにはメディアとしての流通を促すためだと云われたほうが判りやすい。言葉でも音楽でも本でも人に伝えてナンボのもので、貯め込んでおいても得にはなりませんからな。
 特に最近ウェブ上で実験されているものはメディアの側面を強調しているように見えます。ただ、それらのウェブ上の実験はそもそも地域通貨自体に興味のある人や、もともと固まっている小さなコミュニティーで行われているようで、あんまり意義があるとは想えません。「地域」というぐらいですからそれでいいのかも知れませんが、不特定多数を相手にする<出版>には関係のない話です。そもそも、抽象的で判りにくいですし。
 いま、具体的なほんとの実験が行われているのは1ch.tvだけではないかと想っています。

 地域通貨ではサービスを受けた対価としてお金を払うのではなく、もっと積極的に<投資>をするということが促されているように見受けられます。また、それは対価というよりは<評価>であるとも。
 大資本のコンテンツ事業ではなるべく客に意識させないで金を払わすために抵抗をなくすことが肝心でしょうけど、個人のコンテンツ事業では受け手のほうが壁を乗り越えて<投資>をする、いや、もう一歩進めて<メディア>として金を払うこと自体が情報発信の如くに悦びとなるといった形態しかないのではないかと考えております。無償の行為として自分のサイトや掲示板で発言することが悦びとなっているように、金を払うわけです。
 こういうポトラッチと申しますか、前のめりの課金システムはあり得ると想います。また、そうでなければ1ch.tvの提唱するような個人の情報発信に対する利益還元など永劫に無理でありましょう。壁を乗り越えること自体がユーザーの悦びであり、そのこと自体が最大のコンテンツとならなくてはいけないのです。
 2ちゃんねるを攻撃すると公言して始まった1ch.tvにわざわざスタッフとして乗り込んで、2ちゃんねるへの攻撃はいけないことだと訴える方がいるくらいで、またウォッチャーたちのありようを観ていても、すでに1ch.tvでは一部稼働しているんではないかとあたくしは愚考しています。
 ここで云う<投資>や<評価>は対等の関係が前提でありますし。
 新しいメディアは受け手の意識を変容させないと成り立たないのですから、今現在の価値観で批判してみても意味のない話です。新しいメディアそのものがなくてもいいと云うのなら話は別ですが、そんな方の云うことを聞いても無駄ですし。
 何兆円も投じる巨大システムならばアーキテクチャーによって「規範の内面化」を無意識のうちにユーザーに強いることも可能かも知れませんが、1兆円以下しか持ってない貧者は直接受け手の意識そのものを変革するメディアを屹立するよりほかに術がないのです。世界観のほうを変容させることによって、アーキテクチャーを組み替えるほかはないのです。

 ウェブ上の規制だの自由だのといった話も大切ではありますが、前提としてどういう世界を構築するかということのほうが重要です。ウェブコミュニケーションなんてことだけではなく、メディアの成り立ち、つまりは人の営みすべてを解き明かす祕鑰を得るため、できるだけ現状を掻き回さないといけないのです。
 ここらへんも絶望書店が目指してきたことなんですが。

 なんにせよ、絶望書店日記で西和彦降臨から幾度となくひつこくひつこく書いてきた通りの展開になって、あたしにとっては大満足であります。唯一、アスキーとまだ切れてなかったことだけが違っておりましたが。まさか、瀕死のアスキーが西さんの大ボラにまた金を出すとは予測がつきませんでした。これぞまさしくポトラッチでありますな。
 ここまで観てきた者に対する<バリューエクスチェンジ&gtは完璧で、すでにして1ch.tvは大成功であります。絶望書店の四年間で判らなかったことがいろいろ視えてきました。できうれば、課金システム稼働まで行ってもう少しいろいろ<バリューエクスチェンジ&gtを観せていただきたいものです。

 絶望書店の役割も終わりましたかな。

  12/17 敗北宣言も参照のこと。


2001/11/28  1ch.tv!新たなるメディア!!

 1ch.tvのありようを観ておりますと、商業活動というのは貨幣流通や物流なんかの物理的基盤のほかにいろんな要素で成り立っていることにあらためて気付かされます。それは一般的に「信用」や「信頼」なんて言葉で言い表されておりますけど、どうもそれだけでもないような気がいたします。
 レッシグの『CODE』では商業の力というものがすべてを決定するほど巨大であると考えられておりますが、はたしてそんなものでありましょうか。たしかにレコード会社はナップスターの息の根を止めましたけど、それで「正規」の音楽ウェブ流通が確立したわけではない。そこには何かほかの力が必要とされているようです。
 『CODE』に則すると「規範の内面化」なんてことなのやも知れませんが、これでは説明になっておりません。自然に変化するのを待っているわけにはいかず、どうにかして皆の意識を一定方向に変容させてコンテンツに金を出させるようにせねばならぬのですから。
 とりあえず第一弾のコンテンツ事業では完敗した<商業>陣営ですが、次は世界的巨大資本によって遙かに大規模なシステムを構築して攻勢を掛けるようです。あるいはこんなコード(アーキテクチャー)を組み上げることで、今度は成功するのかも知れません。
 それはそれで結構なことですが、1ch.tvが提唱しているような個人の情報発信に対する利益の還元なんてものとはまったく無縁の話であります。こっちはこっちでなんらかの方法論がいることでありましょう。

 さてさて、 ( ゚д゚)ポカーン祭のあまりの慘状に、年金氏を解任し1ch.tvを「正常化」せんとするクーデター騒動が勃発しました。出資企業や提携先がまともな経営を願うのはあたりまえのことですが、ほとんどのウォッチャーたちまでもがそう望んでいたようで、なんと愚かなる人々でありましょう。1ch.tvをどこにでもある普通の掲示板にして何が面白いのでしょうか。年金氏を切るなど、金の卵を産むガチョウを殺すようなものです。
 あたしはこの顛末をひやひやしながら見守っていたのですが、さすがに西さんは大したもので、「正常化」などという見当はずれの訴えをしていた莫迦者連中を退けてそれまでの路線を死守しました。
 クーデター騒動とちょうど同じ時期にランダムハウス社が電子出版子会社を閉鎖するという発表があったのは象徴的ですが、まともな企業がまともなことをやって成功するほどコンテンツ事業は甘くないのです。これまでとはまったく違う方法論を確立しないといけないのですから。

 絶望書店は開店以来4年間、顧客情報を恣意的に使ったことはありません。そんな実績などには関わりなく、人々は普通そんなことはしないだろうという社会全般への信頼によってこんないかがわしい本屋に前払いで注文を出すのです。信頼以前に疑いが浮かぶことさえほとんどありません。恐慌でも起こらない限り社会全般への信頼は揺るぎません。いや、そんな状態を恐慌と呼ぶのですが。
 はっきり申しまして、この出鱈目のかぎりを尽くしてきた絶望書店主人にしてこんなことを書いて皆様に考える隙を与えること自体、商売人としては怖いことです。あの無茶苦茶の権化のように云われている2ちゃんねるでさえIPを取ってないという建前で成り立っており、旧来の意識の産物に過ぎません。
 それに引き替え、1ch.tvのなんと軽やかに旧弊なる意識を嘲笑い天高く飛翔することか!!つぎつぎと我々の常識とやらがどれほどの確かな根拠を持っているのか暴き立てていくのです。ぬるま湯に浸かった人々をやすやすと恐慌に導くのです。我々はただ ( ゚д゚)ポカーンとするよりほかはない。
 自分はものが判っていると想い込んでいるウォッチャーたちは何が起こっているのかも理解できず、理解できないものは電波だとかなんとか判りやすい適当なラベルをつけて眼の前から排除しようとするだけです。
 新たなるメディアはつねに( ゚д゚)ポカーンから始まることが判っていない旧世界に取り残された莫迦者どもなのです。

この項、下に続く↓    


2001/11/26  革命の名は1ch.tv!

 1ch.tv開局の5日前、1ch.tv発行人である年金氏があめざー2に現れて宣伝活動を行いました。あめぞう残党たちは疑いの眼を向けながらも伝説のあめぞう氏が参加するということで一応、話を聞こうとしていました。ところが、年金氏はなにゆえか突如としてキレ出して、あめぞう残党をすべて敵に廻すことになったのです。
 1ch.tvが2ちゃんねらーだけではなく肝心のあめぞう残党にも嫌われてるのは過去のいきさつがいろいろ取り沙汰されたりもしておりますが、じつはこの1時間ほどのやり取りがすべてだったりします。
 数日の話し合いで拗れるならともかく、一瞬にしてすべてを敵に追いやる年金氏のみごとなる手際をあたしは偶々リアルタイムで観ておりまして、開幕前にして1ch.tvの失敗に確信を持ったわけです。
 もしも、あめぞうにブランド価値があるなら、また2ちゃんねるに対抗するならあめぞう残党の支持は得ておかねばなりません。そのため場所と時とを選んで発行人が登場したのでしょう。そこで反対の結果を自ら招くとは戦略もなりにもあったもんではございません。わざわざあんなとこまで出て行かなければ、とりあえず中立には留めておけたはずなんですが。
 しかし、年金氏が前面に出て失敗するのは結構なことだとあたしは考えておりました。前回も云ったように1ch.tvのやろうとしていることは極めて難しく、一度や二度でどうこうなるものではございませんから。
 西さんは想い付きで突っ走って、すぐに飽きて放り出すというのがいつものパターンでありますが、さすがに今回は年金氏をはずしてもう一度やりたいと欲するであろうかと。のっぴきならない処に西さんを追いやって貴重な失敗データまで献上する捨て石としては適役であろうかと。
 ところが、課金システムに行くずっと手前の段階で識ってる方はお腹いっぱい識ってるようなあんばいで、1ch.tvと年金氏は妙な具合に注目を浴びるようになってしまった次第であります。

 この一ヶ月であまりにも多くのことが巻き起こってしまってとても簡単には云い盡くせませんが、事情をご存じでない方はとりあえずこのあらすじを読んでみてください。
 2ちゃんねるにある1ch.tvウォッチスレのPart3 からPart20までの怒濤の展開をすべてお読みになれば、歴史に残る事件を餘す處なく追体験することもできます。

 そもそも打倒2chを宣言してはじまったわけですから、1chが2chを攻撃するのはあたりまえの話で、あたしはあまり興味もなくじつは最初のうちはまったく観ておりませんでした。俄然、眸を惹きつけられたのは年金氏の<IP利用恫喝発言>とそれに続く「謝るのは向こう(客)のほうだと思います」という言葉に驚愕を覺えてからのことです。
 商用の掲示板の主催者がこのような発言をするのは驚くべきことです。とくに年金氏は掲示板ではなくバリューエクスチェンジという課金システムが本業ですからなおさらのことです。
 このシステムはまだよく判らないので(実体はないとさえ云われている)、ひょっとすると個々の金の流れは中枢には見えないようになっているのかも知れませんが、それでも決済システム企業の社長が顧客の個人情報を恣意的に使うことを正しいと堂々たる表明(ふたつめの言葉は私信を勝手に公開されたものですが、ひとつめの発言の釈明を一切行ってないので公に宣言したと同じ)をするのはなかなか思い切ったことです。
 ウェブの裏表に通じた方々が集まっている1ch.tvウォッチスレでも ( ゚д゚)ポカーン祭(935から)が繰り広げられたわけです。
 しかし、この ( ゚д゚)ポカーンとさせたものはいったいなんであるのか、あまり深くは考察されていないように想います。

 一言で云うならばローレンス・レッシグの『CODE』を立体的に絵解きしたということでしょうけど、遙かに深い。『CODE』はあくまでもウェブ上の規制と自由を中心にした本であるため、背景としてぼんやりと仄めかされているに過ぎないところの「そもそも、この世の中は何によって成り立っておるのか」というあまりに根源的な問いを突きつけられてしまったのですぞ。

この項、下に続く↓    


2001/11/12  訂正とお詫び

 11/18日(日)の23時50分からNHKで『タイムトラベラー』の30年ぶりの再放送が敢行される。そこで、バレる前に黒薔薇で記した文章を訂正しておきたい。
 二年前に少しだけ流されたダイジェスト版では肺炎で死ぬ少女の貌はほとんど映っておらなかった。今年販売されたDVDを観るとはっきりと出ており、菊容子さんとはまったく別人であることが判明した。
 しかしながら、『土曜スタジオパーク』の巧みな編集のおかげで、二年間もよい夢を観られたことに当方は満足しておる。

 ついでにいまに見ておれに関する記述について。
 再放送をよく観てみると、菅井きんが吹き出すシャボン玉は合成ではないようである。同じ回で青島幸男が感電する場面があるが、スペシュウム光線の始祖と云えるこの稚拙な電流が伝説のオプチカルプリンターの処女使用だと想われる。この点もここに訂正しておく。

 一年間も放置して置いたのだが、誰からもツッコミが入らなかった。諸氏が絶望書店の血の滴る文を真剣に読み込んでいないか、名作に対して全身全靈を賭けて臨んでいないか、そのいずれかである。まことに歎嗟に絶えぬ。
 以後はくれぐれも気を抜くことなく、胸底に刻み附けるように。
 ほかにもわざと間違いを忍び込ませている箇所は数多く仕掛けておるのであるからして。

 それはともあれ、驚くのは毎日5人以上は「菊容子」で検索して当店に辿り着く諸氏が途切れることなく存する事実である。きっちり分析したわけではないが、重複する方はほとんどいないようである。
 二階堂有希子より検索数が多いのが意外でもあり嬉しくもあったりする(ちなみにGoogleではいずれも当店は上位にくるので条件は同じ)。
 熱心なる菊容子ファンの方々には惑わせたことをここにお詫びする次第である。


2001/10/28  新しい戦争の古い挿絵

 絶望書店は一冊の本で記しました今回の戦争の挿絵を入荷いたしましたので、こちらから辿ってぜひともご覧ください。
 あらためて観るとこれはもうほんとうに凄過ぎる!今回のチューリングテスト戦争を完璧に描き切っております。
 いや、戦争だけではなく現在の世界全体の見事なる絵解きであります。
 オーウェルは共産主義国家も古い従来の戦争も終わったいまこそ、もう一度読み返してみるべきでありましょう。とにかく、これだけの絵をいまこそ掲げずしてなんとするかっっっ!!!!メディアに関わっている人間はどこに眼をつけておるのか?!!!!!!

 アブナー・ディーンに関しましては、日本のまんがに与えた影響を研究する必要があるかと存じます。
 文芸春秋新社版の『一九八四年』は表紙のモブシーンのほかにライオン像を背にした女性の絵が口絵に配された洒落た造りで、トキワ荘メンバーが眸にしているのはまず間違いありません。とくに藤子不二雄への影響は歴然でありましょう。
 とにかく黙って観ろ!!!!!



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