絶望書店日記

本を買うなら
絶望書店

メールアドレス
zetu●zetubou.com
●を@にして送信してください

絶望書店日記を検索


絶望書店主人推薦本
 
『戦前の少年犯罪』
戦前は小学生の人殺しや、少年の親殺し、動機の不可解な異常犯罪が続発していた。
なぜ、あの時代に教育勅語と修身が必要だったのか?戦前の道徳崩壊の凄まじさが膨大な実証データによって明らかにされる。
学者もジャーナリストも政治家も、真実を知らずに妄想の教育論、でたらめな日本論を語っていた!

『戦前の少年犯罪』 目次
1.戦前は小学生が人を殺す時代
2.戦前は脳の壊れた異常犯罪の時代
3.戦前は親殺しの時代
4.戦前は老人殺しの時代
5.戦前は主殺しの時代
6.戦前はいじめの時代
7.戦前は桃色交遊の時代
8.戦前は幼女レイプ殺人事件の時代
9.戦前は体罰禁止の時代
10.戦前は教師を殴る時代
11.戦前はニートの時代
12.戦前は女学生最強の時代
13.戦前はキレやすい少年の時代
14.戦前は心中ブームの時代
15.戦前は教師が犯罪を重ねる時代
16.戦前は旧制高校生という史上最低の若者たちの時代



二階堂有希子だったのか!!!?ショップ



フィード
 rss2.0


過去
最近記事
カテゴリー










2001/11/29  1ch.tv!バリューをエクスチェンジせよ!!

 ウェブ上のサービスはどれだけ簡便にするかということばかり考えられているようですが、あたしは疑問に想っております。大資本の大規模システムの場合は iモードのように支払いを意識させないまま課金することもひとつの手ではありましょうが、個人がやるような場合はできるだけ意識的に金を払わせることがひとつの解なのではないかと、開店以来絶望書店はユーザーに対する敷居を高くしようといろいろ腐心してまいりました。
 さても、1ch.tvの客に対する<サービス拒否攻撃>は見事なものです。かなり思い切ったことをしてきたつもりの絶望書店も、とてもここまでは徹底できませんでした。

 1ch.tvの<サービス拒否>にはなかなか興味深い側面があります。「人にやさしい」なんて謳い文句や年金氏の性格で惑わされている方が多いようですが、その発言を注意深く見てみると、企業と客という立場ではなく、まったく対等の関係を構築しようとしているのが判ります。
 最初、客として1ch.tvに文句を云っていた方々も、すぐに人と人として非難するようになりましたから、そのへんの関係構築には成功しているわけです。ピアー・ツウ・ピアー本来の対等なつながりです。最初にあたしが驚愕した年金氏の発言もこの文脈で理解できます。「人にやさしい」なんてのはつまりこういうことを云いたいのではないかと想っております。
 このあたりも絶望書店の目指してきたものですが、じつに見事なもんです。メディアの本質を突いているのではないかと想います。

 バリューてのは<価値>のほかに<評価>だとか<尊重>だとか<意義>なんて意味もあるそうで、<バリューエクスチェンジ>というのはなかなか意味深な名前ではあります。
 昨今は地域通貨なんてのが流行だそうで。あたしは小難しいことはよく判らんのですが、通貨を経済の道具や富としてあつかうのではなく、人と人とを結びつけるメディアとして流通させようというのがひとつの側面であるらしいと理解しております。
 利息がつかないのも経済的道徳的イデオロギー的説明がいろいろあるようですが、あたしにはメディアとしての流通を促すためだと云われたほうが判りやすい。言葉でも音楽でも本でも人に伝えてナンボのもので、貯め込んでおいても得にはなりませんからな。
 特に最近ウェブ上で実験されているものはメディアの側面を強調しているように見えます。ただ、それらのウェブ上の実験はそもそも地域通貨自体に興味のある人や、もともと固まっている小さなコミュニティーで行われているようで、あんまり意義があるとは想えません。「地域」というぐらいですからそれでいいのかも知れませんが、不特定多数を相手にする<出版>には関係のない話です。そもそも、抽象的で判りにくいですし。
 いま、具体的なほんとの実験が行われているのは1ch.tvだけではないかと想っています。

 地域通貨ではサービスを受けた対価としてお金を払うのではなく、もっと積極的に<投資>をするということが促されているように見受けられます。また、それは対価というよりは<評価>であるとも。
 大資本のコンテンツ事業ではなるべく客に意識させないで金を払わすために抵抗をなくすことが肝心でしょうけど、個人のコンテンツ事業では受け手のほうが壁を乗り越えて<投資>をする、いや、もう一歩進めて<メディア>として金を払うこと自体が情報発信の如くに悦びとなるといった形態しかないのではないかと考えております。無償の行為として自分のサイトや掲示板で発言することが悦びとなっているように、金を払うわけです。
 こういうポトラッチと申しますか、前のめりの課金システムはあり得ると想います。また、そうでなければ1ch.tvの提唱するような個人の情報発信に対する利益還元など永劫に無理でありましょう。壁を乗り越えること自体がユーザーの悦びであり、そのこと自体が最大のコンテンツとならなくてはいけないのです。
 2ちゃんねるを攻撃すると公言して始まった1ch.tvにわざわざスタッフとして乗り込んで、2ちゃんねるへの攻撃はいけないことだと訴える方がいるくらいで、またウォッチャーたちのありようを観ていても、すでに1ch.tvでは一部稼働しているんではないかとあたくしは愚考しています。
 ここで云う<投資>や<評価>は対等の関係が前提でありますし。
 新しいメディアは受け手の意識を変容させないと成り立たないのですから、今現在の価値観で批判してみても意味のない話です。新しいメディアそのものがなくてもいいと云うのなら話は別ですが、そんな方の云うことを聞いても無駄ですし。
 何兆円も投じる巨大システムならばアーキテクチャーによって「規範の内面化」を無意識のうちにユーザーに強いることも可能かも知れませんが、1兆円以下しか持ってない貧者は直接受け手の意識そのものを変革するメディアを屹立するよりほかに術がないのです。世界観のほうを変容させることによって、アーキテクチャーを組み替えるほかはないのです。

 ウェブ上の規制だの自由だのといった話も大切ではありますが、前提としてどういう世界を構築するかということのほうが重要です。ウェブコミュニケーションなんてことだけではなく、メディアの成り立ち、つまりは人の営みすべてを解き明かす祕鑰を得るため、できるだけ現状を掻き回さないといけないのです。
 ここらへんも絶望書店が目指してきたことなんですが。

 なんにせよ、絶望書店日記で西和彦降臨から幾度となくひつこくひつこく書いてきた通りの展開になって、あたしにとっては大満足であります。唯一、アスキーとまだ切れてなかったことだけが違っておりましたが。まさか、瀕死のアスキーが西さんの大ボラにまた金を出すとは予測がつきませんでした。これぞまさしくポトラッチでありますな。
 ここまで観てきた者に対する<バリューエクスチェンジ&gtは完璧で、すでにして1ch.tvは大成功であります。絶望書店の四年間で判らなかったことがいろいろ視えてきました。できうれば、課金システム稼働まで行ってもう少しいろいろ<バリューエクスチェンジ&gtを観せていただきたいものです。

 絶望書店の役割も終わりましたかな。

  12/17 敗北宣言も参照のこと。