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絶望書店主人推薦本
●女の子向け

 
『炎の女 伊藤野枝伝』

岩崎呉夫 昭38年初版 七曜社 カバー痛み 2000円
伊藤野枝の28年間の無茶苦茶な人生も凄いけど、それ以上にこれは本として実に良くできている。とくにラストは胸締め附けられる!!女子読むべし!!


●男の子向け

 
『ニューヨーク武芸帳』

坂本正治 昭51年初版 中央公論社 並上、少カバー痛み、帯 2000円
坂本正治の痛快本!!前途渺茫たる学生さんには殊に強く推奨いたします。男子読むべし!!売切れました。


●言葉に戯れたい人向け

 
「そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります」
三島由紀夫『小説家の休暇』『裸体と衣裳』をも越える多彩なる思索日記。うねうねとたゆたう独特の文体もたまりませんです。



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2005/7/21  萌えキャラ第一号?

 萌えキャラの系譜は少なくとも手塚治虫のあやめやミッチィまでは遡れるであろう。伝え聞くところによると、当時の読者は正しく萌えていたらしい。
 しかし、彼女らの如きたんなる萌えるキャラとは次元が違ってしまって、超正常刺激が肥大化した現代のジャンルとして確立しているいわゆる<萌えキャラ>に直結するのは80年代以降、82年の『ミンキーモモ』あたりからというのが大方の一致した見解ではなかろうか。
 あたしもまあそんなところだろうと考えていたのだが、74年の玉乗りメリーちゃんを昨日発見してちょっと驚いた。この時代にここまで完成度が高いと云おうか、畸形化が完了してしまった萌えキャラがいたとは!
 80年代、いや、現代の萌えキャラと並べても遜色がないこの萌えっぷり。いったい、なんなんだこれは!
Merry なんせ、羽が生へてるだけではなくて傘まで持ってる。ここまでの組み合わせは、最先端の萌え界でもそうはあるまい。進化がまだ始まってもいない時代に、突出してサーベルタイガーの牙をすでにして装備してしまっている。

 傘は曲芸師だから持っているのだろうが、まさしく超正常刺激の徴の如き翠の二重丸を刻印したこの羽はどこから来たのであろうか。
 アゲハが出てくる『ミクロイドS』が73年、蝶々の女の子(シロチョンだっけ?)が出てくる『星の子チョビン』が74年の4月開始だけど、両者とも現在に直結する<萌えキャラ>ではなかった。『みなしごハッチ』なんかもまたしかり。
 ひょっとすると、昔の曲芸少女は傘だけではなく羽も生やしていたのだろうか。
 ともかく、羽だけでもなく、傘だけでもなく、羽と傘のこのアルス・コンビナトリア!おまけに訳の判らん玉の上での想い掛けない邂逅!水色の髪!

 この本は「NHK婦人百科」(いまの番組名は「おしゃれ工房」)のテキストで、つまりはテレビで作り方を放映していたわけであって、恐るべしNHK!!!!現在の<萌えキャラ>第一号の登場はNHKだったと云うのかっ!?それが歴史の回答なのかっ!?
 テキストの予定表によると、動く人形の放送は8/21。再放送が8/22(高校野球によって変更になった可能性はある)。夏休みの子供向け企画なので、宿題の工作として実際に作った記憶のある当時の小学生もいるのではあるまいか。
 眞に恐るべきなのは、エキグチ・クニオというこういう系統にはあんまり関係のなさそうな人形作家に、この年代にこんな萌え萌え人形を作らせてしまう、にっぽんのヲタク文化の根深さ奧深さであります。
 我等民族のDNAには脈々と・・・・。

 この人の「NHK婦人百科」の人形作品集にはメリーちゃんが載っていない代わりにと云おうか、中井英夫が推薦文を書いてて、「『人形たちの夜』という私の連作長編は、氏の援けなしには出来なかった」とかある。
 つーか、男どうし一緒に暮らしていたのか。
 この関係は『炎の女』という岩下志麻・主演でテレビドラマになったそうな。下条アトムがエキグチ・クニオ役をやったとか。テレビドラマデータベースでは出てこないな。なにゆえ女が主役なのか。
 謎が謎を呼ぶ、玉乗りメリーちゃんではあった。



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