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絶望書店主人推薦本
 
『戦前の少年犯罪』
戦前は小学生の人殺しや、少年の親殺し、動機の不可解な異常犯罪が続発していた。
なぜ、あの時代に教育勅語と修身が必要だったのか?戦前の道徳崩壊の凄まじさが膨大な実証データによって明らかにされる。
学者もジャーナリストも政治家も、真実を知らずに妄想の教育論、でたらめな日本論を語っていた!

『戦前の少年犯罪』 目次
1.戦前は小学生が人を殺す時代
2.戦前は脳の壊れた異常犯罪の時代
3.戦前は親殺しの時代
4.戦前は老人殺しの時代
5.戦前は主殺しの時代
6.戦前はいじめの時代
7.戦前は桃色交遊の時代
8.戦前は幼女レイプ殺人事件の時代
9.戦前は体罰禁止の時代
10.戦前は教師を殴る時代
11.戦前はニートの時代
12.戦前は女学生最強の時代
13.戦前はキレやすい少年の時代
14.戦前は心中ブームの時代
15.戦前は教師が犯罪を重ねる時代
16.戦前は旧制高校生という史上最低の若者たちの時代



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2003/6/30  絶望の来し方行く末

 5月31日 間抜けなレッシグを黙らせろ!が判りにくいとの指摘を各方面からいただいたので、ちょっとだけ書き足してみた。もう一度、奉読するように。
 要約すると
1. 現在問題となっているのは<スーツ権>の拡張であって、スーツ連中は己の権益を守るために著作権という言葉を持ち出しているに過ぎない。その動きに反対する陣営や創作者までもがそれを「著作権問題」として捉えるのは、スーツの手先となっているに等しい莫迦げた話である。
2. より重要なのはメディアの革新である。歴史的に観て、スーツ連中の権益が増大して既成のメディアが硬直化するのはメディア革新を促す原動力となる。その点でもレッシグなんかがやってることは邪魔になる可能性がある。
 もっとも難しい物理的基盤はすでに整っているのだから細かいことをごちょごちょ云う前に革新を起こしてしまえばよいのである。
3. そのメディアの革新を起こすために、おまえら<絶望石>を買え!
 てなことである。

 <絶望石>をはじめたときにあたしは鬱蒼と聳え立つ絶望館の中庭にあたしの背丈と同じ深さの穴を掘った。<絶望石>が売れるたびに同じ大きさの石をこの穴に落とし、穴が完全に埋まったときこそ完全なるメディア循環が完了し、あたしも使命を果たして絶望郷に帰ることができるとの誓いを立てたのであった。
 なんかなかなか穴が埋まらずご近所にゴミを捨てられたりと重宝に使われるようになっていたので先月調べてみたら、この2年間で売れた<絶望石>はじつに4個であった。もうちょっと売れてるような気がしていたのだが。そのうちおひとりが2個ご購入なので3人しか買っておらんということか。うぬぬ。
 先月はあれだけ云ったのだから新たに5個5000円分は売れるであろうという目算を立てていた。而してひと月経ってみれば売れたのはたったの1個だけであった。だが、この方は2万円分をご購入いただいたので目標は達成できた。ディスクスペースも拡張でき、新たなる展開もできることになる。
 諸氏らの性根は重々判った。絶望書店はひとりでも新しい受け手がいる限り闘い続ける!剣の山を踏み越え血潮の海を渡る飢えた豺虎こそ我が友である!!峨峨たる巒壑に臆する輩に用はない!!
 先に<絶望石>が売れたのは1年以上前のことでもあるし、絶望書店主人は当面この4番目の絶望石購入者の為だけに絶望書店日記や今日の一冊を掲げることとする!絶望書店の貸し切り総揚げである!これほど無意味に贅澤極まることがほかにまたと存しよう哉!!!!!取り残されし諸氏は切歯扼腕しつつ眺めているがよい!!!!!

 <絶望石>の売れ行きなぞを調べつつあらためて絶望書店の来し方に想いを馳せていたのだが、絶望書店が表紙に「このサイトに著作権などという軟弱なる護符は一切存せぬ!当方が徴せしあらゆる文章、画像の無断転載、盗用、すべからく無制限に自由である!!但し!これだけの出鱈目を支え切れる絶望を裡に宿せぬ諸氏は、迂闊に真似るやたちどころに心身に崩落をきたす!!ご自愛召されよ!!!」なる言葉を掲げるようになったのは1999年の4月であった。
 「すべからく」を全ての意味で使うのが間違いなんてことを吹聴する言葉とは何であるかも判らない莫迦者がいることは識ってたが、オープンソース運動だとかその手のことは識らなかったと想う。まあ、フリーソフトの存在はもちろん識ってたけど。
 開店当初からこういう考えは明確に抱いていたのだが、わざわざ明示することでもないと考えていた。しかし、あちこちから取材や執筆依頼なんかがあるたびに「絶望書店以上のメディアがこの地上に存するとはとても想えませんもので」という理由ですべて断った上で著作権なんか放棄しているので勝手にお好きなようにしていいと附け足していたのだが、どうも面倒になってきたし却ってこっちのほうが嫌らしい気もしてきたので、開店1年半にしてこのような文言を掲げるように至ったわけではある。
 これはもちろん盗用などされても構わないということもあるが、いろいろ検討してみても絶望書店をマネるのは無理ではないかと結論附けたからでもある。吹いてる内容も表現もそのまま遣いこなせる輩がこの世にいるとは到底想えなかったし、もしできるのならそれは絶望書店になるということであって、つまり盗用されるのではなく反対に絶望書店がそのサイトを乗っ取る形になるはずだ。
 さても、開店から1年くらいの絶望書店は訳の判らん本と訳の判らん文言が惜しみなくどかどか投下されて、あたしも毎日腹を抱えて笑い転げていた。よそから持ってきた本とよそから持ってきた云い廻しがほとんどであるにも関わらず、なんぴとにも盗用することさえ適わぬという絶対孤立を誇っていた。盗用を嫌がる精神というのがあたしにはもうひとつよく理解できんのではあるが、そうであるなら盗用できぬ文章を書くべきではないかという想いがあった。そもそも、ひとが使い廻しできるような文章をわざわざ読んでおもしろいのであろうか?
 これがぐらついてきたのが絶望書店日記をはじめてからのことで、絶望書店日記がどうにも面白くないことと通底しているらしい。絶望書店日記は盗用しようとすればできる。そのわりにしてくれる方もいないが。
 最近は人の日記をそのままパクるなんてのが流行っているらしい。そうじゃなくともほとんど同じ内容の日記ばかりがあふれている。絶望書店日記は少年犯罪データベースや投げ込み寺の過去帳のようにぜひやってくれとこっちから頼んでいるようなことでさえ誰もやってくれない。これは如何なることであろうか?あれほど勝手に使って良いと云ってるのに、絶望書店の文章を絶望書店主人の名前ごと勝手に雑誌に掲載したりするほどの度胸のある編集者もひとりもいないし。
 まったく面白くない話である。

 ところであたしがいま面白いものはひとつもないと云うたびにスタージョンの法則を持ち出す人が必ず顕れるのはなんでなんですかね。あたしはゼロだと云っているんですが。
 あたしはずっとスタージョンの法則てのは「99%はクズ」だと勘違いしていて、全盛期のSFは1%もクズじゃないものがあったんだよなあ。夢みたいだなあ。なんてな風に考えてたんですが、よくよく調べてみると「90%はクズ」なんだそうで。
 10%もクズじゃないのがあったなんてあたしの想像を絶する世界で、もうほんとにSFだ。ほんまかいな。うーん、そうだったような気もする。
 いま現在10%もクズじゃないのがあると想ってる方は200%現状に満足しているわけで、そりゃ根本的イノベーションなんかは必要ない。羨ましい限りではあるが、そんな輩がなにゆえメディアだとか著作権だとかに興味を持つのであろうか。あなた方にはそんな詰まらん議論は必要ないはずなんだが。やっぱり現状維持のためなんだろうか。
 いま現在ゼロだと想ってる者にとってはせめてスタージョンの法則の1/10000くらいまで飛躍的に引き上げるために多少の流血を伴っても革命的変化を起こすしかほかにない。現状に満足している輩は邪魔にしかならないし、明らかに敵だ。
 とりあえずあなた方は絶望書店なぞに来る必要がない。絶望書店は眞に渇いた絶望者のための書店であるのだから。店名からして明確なはずだ。去れ。