絶望書店日記

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絶望書店主人推薦本
●女の子向け

 
『炎の女 伊藤野枝伝』

岩崎呉夫 昭38年初版 七曜社 カバー痛み 2000円
伊藤野枝の28年間の無茶苦茶な人生も凄いけど、それ以上にこれは本として実に良くできている。とくにラストは胸締め附けられる!!女子読むべし!!


●男の子向け

 
『ニューヨーク武芸帳』

坂本正治 昭51年初版 中央公論社 並上、少カバー痛み、帯 2000円
坂本正治の痛快本!!前途渺茫たる学生さんには殊に強く推奨いたします。男子読むべし!!売切れました。


●言葉に戯れたい人向け

 
「そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります」
三島由紀夫『小説家の休暇』『裸体と衣裳』をも越える多彩なる思索日記。うねうねとたゆたう独特の文体もたまりませんです。



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2002/8/20  飛鳥を殺されたのは貴様もか?!

 あたしはウェブ上の揉め事なんぞにいっこうに興味がないのであるが、メディアのゆくすえを指し示すかも知れんということで2ちゃんねるのひろゆきと切込隊長のケンカには注目していた。
 これが内情を識らない者にはじつに判りにくい展開で、とくに切込隊長がひろゆきに対して放った「まだ2ちゃんねるの管理人でいられるとでも思ってるの? 」というセリフの意味するところが、あたしにはよく判らんのであった。
 それがケンカの舞台として用意されたひろゆきvs切込隊長ボクシング試合企画4(@w荒スレに4日前に出てきた謎の人物の

    
245 :参加するカモさん :02/08/16 01:17 ID:wMwMpfeL
>>240

ひろゆきも夜勤も救おうと思ったら、見た目別れたようにして
おかないとどっちも倒れて終わる可能性が強いだろう。

 × もう残された時間はあまりない。
 ○ もう時間は残っていない。

悲しいけど、ひろゆきは芽がなくなった。

メディアに叩かれ始めないうちに、夜勤主導で何とかするか、
ポスト2ちゃんねるを作って避難所を作る他ない。

という発言ですべてが判ったような気になったのであった。
 この ID番号「wMwMpfeL」の謎の人物(えー「参加するカモさん」というのはイベント板で無記名で書き込みをすると全員につく名称なのでお間違えのなきように。あらためて考えてみると見事なまでに殘酷なる名付けではあるな)はこの夜だけ顕れて己の心情を吐露して去っていったのだけど、あたしは2ちゃんの命運やメディアの未来なんてことより、とりあえずこの謎の人物の発言に興味を掻き立てられた。これはまさしく飛鳥を殺されし者の慟哭である。

 このスレは1ch.tvウォッチスレと同じく何故かどうでもいい雑談をする連中が多くて、なんでわざわざ試合が開始されたリングにしゃしゃり出てくだらない世間話をはじめるのかあたしにはまったく理解できんのだけどとにかくうざいので、謎の人物と対話相手の夜勤氏と流れを読むための最低限の発言だけのよりぬきをつくってみた。
 ほんとは誰かがやるだろうからそこにリンクを張らせてもらおうとリアルタイムで読んでから4日間待っていたのだが、もうひと山ありそうでそこで流れがはっきりするからなのかどこのウォッチサイトもスルーしている。そのうちBWPとかぶるような気もするが、まあ2ちゃん用ブラウザを使ってない自分のためのまとめとしていいだろう。上記のスレの240から後を全部、あるいはそもそもの経緯を最初から読むに越したことはない。

 これによるとwMwMpfeL氏はなにやら護るべきものを持っているらしく、ひろゆきの訴訟相手が戦術として周囲にも賠償を被せてくる恐れがあるので袂を頒ったとのこと。これはまあ別れたあとの己への言い訳くさいところもあるものの、いずれにしても言い訳だの悔恨などあるうちは<絶望>とは云えぬ。悔いなどというものはあくまでも己への慰めで、護るべきものはおろか後悔さえ赦されないところから<絶望>ははじまるのだ。
 そもそもここで言及されているひろゆきの危機とかいうのはこれまでも十二分にあったわけで、これまでと同じように案外ひょいひょい躱してしまうような気もする。だいたいが破産や刑事罰なんてのもべつに大した話ではなく、歴史的に見てグーテンベルクの破産以来、新しいメディアのほとんどはそこから出発している。現在の既存のメディアがだらしないのは刑務所にさえ入ったことのない連中がやってるからで、法だの律だのに準じているようではまともなメディアとは呼べないとも云えるわけだ。
 つまるところwMwMpfeL氏の飛鳥はひろゆきではなく、己の想い描くひろゆきとのズレである可能性があるわけで、これからじわりじわりと彼の飛鳥が殺されるという展開がありうるわけである。一連の騒動が限りなく色恋沙汰に見える由縁でもあろうか。
 もっとも、事業化の話のときに、2ちゃんねるを側面から支える正統派のメディアを育成する必要はあるのでないかとあたしは想っていたのだが。一応そんなことも頭に置きながら国際個人通信社なんてな話も書いたんだが。wMwMpfeL氏の話のように既存のメディアからの2ちゃん攻撃がはじまるのだとしたら、なかなか見物のような気もする。あたしは既存のメディアの威力というものを結構脆弱な張り子の虎じゃないのかと甘く考えているのだが。とくに護るべきものを持たない相手に対しては。
 はっきりさせてくれるのなら、どっちに転んでも面白そうではある。歴史上、この手の対決では新しいほうが勝っている場合が多いのだが。はてさて。
 2ちゃんねる研究が繰り返し強調しているネットのメディアとしての<弱さ>みたいのものは、すべてのメディアの初期に云われていたこととあんまり変わらないとあたしは見ている。これまでとちょっと違うのは既存のメディアというか既存の企業の生き残り策が大規模かつ戦略的なことで、著作権の問題だけが注目されてるようだがもうちっと大きい視点で歴史も踏まえて視る必要があるんではないとあたしは想っている。

 あたしはメディアから情報を取っ払うとどうなるのかなと考えつつハトを盗むなんてな駄文を綴って、この「ハトを盗む」てタイトルは一応二重意味でこりゃ我ながらひねりがないなと想っていたのだが、謎の人の文章を読んでいると結局こんな方向しかないような・・・・・。
 タイミング良過ぎ。