2001/3/23 本よ!流れにのみ顯現す儚き命よ!!
倒産した光琳社の本がブックオフ各店に山積みになっておりまして、よくもまあ、中身の空っぽなくだらない本をこれだけ幾つも出したもんであるなあと皮肉ではなく心底感心したようなわけですが、定価の1/10というまあまあ適正な価格がついていたおかげで飛ぶようにして売り切れてしまいました。
なかには当方が探求書依頼を受けて見つけられなかった本が大量に並んでいたりして、いまの新刊流通の奇々怪々は絶望書店主人の能力を遥かに超えた処にあることをあらためて思い知らされたりもしたわけです。
光琳社の場合は単純に本の売上げだけではない事情が裏にあるようなないようなよくは識りませんが、一般的にこれだけの勢いで在庫が捌ければ倒産などということはあり得ませんわな。値段だけの問題ではないことは、かなりの割合を業者が買っていたことでも判るはずですが。何割かでも回収できていれば潰れる前にもう一冊は出せたわけですし。
本が流れていないだけではなく、情報がプロの間でさえ流れていないということです。ブックオフに頼るしかないということです。
ブックオフを非難している方々はこういうことをどのような具合に観ているのでしょうか。印税をもらえないで、ひとが儲けるくらいなら本を燃やしてしまったほうがよいとやはり考えているのでしょうか。
ペヨトルなんかもわざわざ大金払って在庫を裁断処分するより1/10価格でブックオフに並べたら、『夜想』やら何やらの中身の空っぽなくだらない屑本でも奇特な方が手に取って魂を吹き込んでくれることもあるやも知れぬというのに。とにかく流せば何かが起こることもあり得る。本とはそういうものでしょうに。光琳社の本だって、生まれて初めて眼にした方のほうが多かったはずです。
そもそもなんでそのような選択になるのだろうと一年近くぶりにペヨトル工房のサイトを覗いてみれば「解散日記」が驚くべきことに!!まだ続いてて、ますます酷いことになっておる!!本とは何ぞ!?で嗤ってた頃は、死んで逝く身なのだからまあ多少は見苦しい見当はずれの愚痴も致し方ないかと想っておったのだが、いくらなんでもどうなっておるのだ!?
アマゾンなんかから本のデータを提供してほしいとわざわざ頼んできているのに、拒否してデータの間違いを怒ったりしている。情報くらい云われる前に流さんかい!!相手から拒否されても押し込まんかい!!
bk1に対しても「どういう紹介文がつくのか楽しみだ」とか云ってる。おのれが書かんかい!!おのれがっ!!!拒否されても拒否されてもスパムの如くに書き続けんかい!!!!!
いったい出版というものを何だと想っておるのだ!?四角い紙の束を拵えることか!?
昭和5年の『キング』に載った乱歩の単行本『蜘蛛男』の広告に畏れひれ伏せ!!!これはおそらく編集者の手になるものであろう。広告屋だったとしても依頼されただけの<他者>の仕事ではなく一体となっておるのだから同じことだ。これが出版と云うものだ!!!乱歩の原稿を豆腐のように四角く纏めただけではない!!!たとえ中身の空っぽなくだらない本であったとしても、これだけの迸る熱量を読者にぶつけることができるのなら、それは中身とは独立に屹立す確固たるひとつの出版なのだ!!!こちらの方が出版の本筋なのだ!!!
本とは流体であるからだ!!!!運動体であるからだ!!!!ひとたび留まれば、乱歩の名作であろうがなんであろうが、それは絶対に本ではなくなるからだ!!!!情報を流すことを怠ったり、裁断処理したりといった選択があり得るはずがない!!!!それは四角い紙の束を本だと想っている<本のド素人>の所作である!!!!!流通こそがすべてなのだ!!!!!!!たとえタダでもなんでも流してしまえっっ!!!!!!!!
いつまでもゾンビの如く解散などとほざいて本の流れを遮っているお前より、自らを虚しくして本の流動と生命を刹那でも甦らせた光琳社のほうが正しき姿ではないの哉!?ほんとに違うと云うの哉!?
裁断というのは新たなる本と新たなる流れを生み出すためだけにやむなく流れの滞りを断ち切るもので、それ以外たとえなにごとであろうと赦されざるべきはずではないの哉!?ましてや、新たなる本を生み出すことを自ら放棄した者が、逆に流れを塞き止めるための裁断だとお!!!!!!?
世界の出版史上、これほど破廉恥な行いが爲されし例が他にあるのか!!!!!!!!!いったい本というものを何だと想っておるのだ!!!!!!!!!<文化支援>とかいうので<他者>の出版をしてきたからできることではないのか!!!!!!!!!申し込んできた者にはすべての出版物をタダで配った八切止夫の最後の態度を何と視るかあ!!!!!!!!!
とにかく本を焚す奴はすべて本の敵だ!!少なくとも絶望書店の敵だ!!こういう輩は、早いとこみんな消えてなくなってしまいなさい。
判りましたネ。
絶望書店日記 

