絶望書店日記

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絶望書店主人推薦本
『冤罪と人類 道徳感情はなぜ人を誤らせるのか』
『冤罪と人類 道徳感情はなぜ人を誤らせるのか』

冤罪、殺人、戦争、テロ、大恐慌。
すべての悲劇の原因は、人間の正しい心だった!
我が身を捨て、無実の少年を死刑から救おうとした刑事。
彼の遺した一冊の書から、人間の本質へ迫る迷宮に迷い込む!
執筆八年!『戦前の少年犯罪』著者が挑む、21世紀の道徳感情論!
戦時に起こった史上最悪の少年犯罪<浜松九人連続殺人事件>。
解決した名刑事が戦後に犯す<二俣事件>など冤罪の数々。
事件に挑戦する日本初のプロファイラー。
内務省と司法省の暗躍がいま初めて暴かれる!
世界のすべてと人の心、さらには昭和史の裏面をも抉るミステリ・ノンフィクション!

※宮崎哲弥氏が本書について熱く語っています。こちらでお聴きください。



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2001/11/26  革命の名は1ch.tv!

 1ch.tv開局の5日前、1ch.tv発行人である年金氏があめざー2に現れて宣伝活動を行いました。あめぞう残党たちは疑いの眼を向けながらも伝説のあめぞう氏が参加するということで一応、話を聞こうとしていました。ところが、年金氏はなにゆえか突如としてキレ出して、あめぞう残党をすべて敵に廻すことになったのです。
 1ch.tvが2ちゃんねらーだけではなく肝心のあめぞう残党にも嫌われてるのは過去のいきさつがいろいろ取り沙汰されたりもしておりますが、じつはこの1時間ほどのやり取りがすべてだったりします。
 数日の話し合いで拗れるならともかく、一瞬にしてすべてを敵に追いやる年金氏のみごとなる手際をあたしは偶々リアルタイムで観ておりまして、開幕前にして1ch.tvの失敗に確信を持ったわけです。
 もしも、あめぞうにブランド価値があるなら、また2ちゃんねるに対抗するならあめぞう残党の支持は得ておかねばなりません。そのため場所と時とを選んで発行人が登場したのでしょう。そこで反対の結果を自ら招くとは戦略もなりにもあったもんではございません。わざわざあんなとこまで出て行かなければ、とりあえず中立には留めておけたはずなんですが。
 しかし、年金氏が前面に出て失敗するのは結構なことだとあたしは考えておりました。前回も云ったように1ch.tvのやろうとしていることは極めて難しく、一度や二度でどうこうなるものではございませんから。
 西さんは想い付きで突っ走って、すぐに飽きて放り出すというのがいつものパターンでありますが、さすがに今回は年金氏をはずしてもう一度やりたいと欲するであろうかと。のっぴきならない処に西さんを追いやって貴重な失敗データまで献上する捨て石としては適役であろうかと。
 ところが、課金システムに行くずっと手前の段階で識ってる方はお腹いっぱい識ってるようなあんばいで、1ch.tvと年金氏は妙な具合に注目を浴びるようになってしまった次第であります。

 この一ヶ月であまりにも多くのことが巻き起こってしまってとても簡単には云い盡くせませんが、事情をご存じでない方はとりあえずこのあらすじを読んでみてください。
 2ちゃんねるにある1ch.tvウォッチスレのPart3 からPart20までの怒濤の展開をすべてお読みになれば、歴史に残る事件を餘す處なく追体験することもできます。

 そもそも打倒2chを宣言してはじまったわけですから、1chが2chを攻撃するのはあたりまえの話で、あたしはあまり興味もなくじつは最初のうちはまったく観ておりませんでした。俄然、眸を惹きつけられたのは年金氏の<IP利用恫喝発言>とそれに続く「謝るのは向こう(客)のほうだと思います」という言葉に驚愕を覺えてからのことです。
 商用の掲示板の主催者がこのような発言をするのは驚くべきことです。とくに年金氏は掲示板ではなくバリューエクスチェンジという課金システムが本業ですからなおさらのことです。
 このシステムはまだよく判らないので(実体はないとさえ云われている)、ひょっとすると個々の金の流れは中枢には見えないようになっているのかも知れませんが、それでも決済システム企業の社長が顧客の個人情報を恣意的に使うことを正しいと堂々たる表明(ふたつめの言葉は私信を勝手に公開されたものですが、ひとつめの発言の釈明を一切行ってないので公に宣言したと同じ)をするのはなかなか思い切ったことです。
 ウェブの裏表に通じた方々が集まっている1ch.tvウォッチスレでも ( ゚д゚)ポカーン祭(935から)が繰り広げられたわけです。
 しかし、この ( ゚д゚)ポカーンとさせたものはいったいなんであるのか、あまり深くは考察されていないように想います。

 一言で云うならばローレンス・レッシグの『CODE』を立体的に絵解きしたということでしょうけど、遙かに深い。『CODE』はあくまでもウェブ上の規制と自由を中心にした本であるため、背景としてぼんやりと仄めかされているに過ぎないところの「そもそも、この世の中は何によって成り立っておるのか」というあまりに根源的な問いを突きつけられてしまったのですぞ。

この項、下に続く↓    





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