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絶望書店主人推薦本
●女の子向け

 
『炎の女 伊藤野枝伝』

岩崎呉夫 昭38年初版 七曜社 カバー痛み 2000円
伊藤野枝の28年間の無茶苦茶な人生も凄いけど、それ以上にこれは本として実に良くできている。とくにラストは胸締め附けられる!!女子読むべし!!


●男の子向け

 
『ニューヨーク武芸帳』

坂本正治 昭51年初版 中央公論社 並上、少カバー痛み、帯 2000円
坂本正治の痛快本!!前途渺茫たる学生さんには殊に強く推奨いたします。男子読むべし!!売切れました。


●言葉に戯れたい人向け

 
「そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります」
三島由紀夫『小説家の休暇』『裸体と衣裳』をも越える多彩なる思索日記。うねうねとたゆたう独特の文体もたまりませんです。



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2002/9/15  森和代を帰せぇ〜

 阿佐ヶ谷ラピュタで『赤頭巾ちゃん気をつけて』をやってたので観てきました。
 内容はともかくとして、これほど配役が完璧な映画をあたくしはほかに識りません。とくに由美役の森和代は秀逸!怖い貌してこっちを睨み附けてる女の子です。
 冒頭のエンペドクレスのサンダルのくだりなどはこのコンビでないととても成立しないでしょう。いや、さすがにこの場面はこのふたりでも苦しいか。
 ちょうどいまファミリー劇場でテレビドラマ『兄貴の恋人』を放映してまして、鈍感な兄の夏木陽介に近親相姦的思慕を寄せる妹役を、またもや怖い貌して睨み附けながらやっております。
 これほどへたくそな演技がぴったりはまって魅力にまで転じることのできる女優が果たしてほかにいるでありましょうか。いや、おるまい。なんせ、ぶすっとした表情で相手を睨み附けながらぶっきらぼうに喋るのに、不良でも委員長でもなく、山口百恵のような薄倖キャラでもなく、天眞爛漫な可愛い子ちゃんというなかなか得難い位地を占める特異なるキャラなのであります。

 森和代というのはもともと『装苑』のモデルだった方で、二十歳で3作品(つまり上記のほかにはひとつだけ)に出演し、二十一歳で森本レオの嫁さんになって引退してしまった幻の女優なのです。
 ぬおおおお!おのれえー森本レオめー!森和代を返せぇー戻せぇー!もっと睨ませろー!いやいや、あたしだけを睨み附けてぇー!あー!
 まあ、もっとも、帰せと云われるうちが花か。ぴっちりかっきり1970年だけというのも見事だし。岡田裕介も好きだったのに、若いうちに完全に消えてくれさえいたら・・・・
 森本レオはまだ名古屋でDJをやっていて、ラジオの放送で猛烈なアタックを掛けて強引に結婚まで持っていったそうです。森和代を嫁さんにしたあとに上京して俳優になったそうで、森本レオ・・・・・、なんだかあんたはやっぱり偉い。

 ところで、いまのお若い方は『赤頭巾ちゃん気をつけて』なんて読んでるんですかね。あたくしは軟弱者なので、サリンジャーよりも庄司薫のほうが好きだったりします。
 ああああー、「軟弱者」ってぶっきらぼうに云われて睨まれたい〜〜